将棋の羽生さんが教えてくれる、大事なのは「過程を理解」すること

 週末だし、あんこ食べたい。こんにちは!

最近はいろんな人にあれこれ「やろうよ」という誘いや、勧めの機会、そして自分自身も誘うことが増えてきました。ラジオやフルマラソン(ああ、想像するだけで辛い……)、そしてこのブログも、人の勧めではじまったものです。

それゆえに、誰かを参考にして「真似る」ことが多いのも事実。身近な人はもちろん、ネットで検索してこれからやろうとしていることに詳しい人の知見を「あざす!」とお借りするのです。そういう意味で、他人の経験を頭と身体に馴染ませる「真似」からはじめるのは良いと思います。

とはいうものの、真似るだけではもったいない!ということを今日は伝えたいと思います。

大事なのは、「過程を理解」すること

真似ることだけではもったいないと話しましたが、大事なのは真似るべき対称がその考え方、やり方にいたった「過程を理解する」ことです。

例えばAKB48ファンの勧めで劇場ライブに行くとします。おそらくはじめにチケットの取り方や劇場での踊り方を必死で真似るのではないでしょうか。踊ってみたら自分の想像を超える最高の体験ができ、推しメンを作り、そして好きなメンバーにゾッコンになるのでしょう。

他人から勧めでなにかをはじめる時には、少なからずその人から影響を受け、真似ることになりますよね。

また、経験者が「やろうよ」と誘うまでには、これまで得た良い経験が必ずあるはずです。その過程をやりながら考え、理解しようとすることが大切なのかと思います。

将棋の羽生善治さん(以下、羽生さん)が著書「決断力」のなかで理解することについて述べています。

それは他人の将棋を見ているだけでは、わからないし、自分のものにはできない。自分が実際にやってみると、「ああ、こういうことだったのか」と理解できる。理解できたというのは非常に大きな手応えになる。なによりも嬉しい。そして、新しい発見があるとまた次も頑張ろうと、フレッシュな気持ちになる。

最近、「フルマラソンを走ると、30キロを超えた地点で人生観が変わる」「書き続けることで日々のアンテナが高くなって、少し大変だったけど毎日が楽しくなった」という話を聞いたのですが、このように話す人達とそうだよね!と心から共感できるのは、自分も真似る=実践しないと、きっとわからないのだと思います。

羽生さんは繰り返し、この「真似」と「理解」について語っています。長くなりますが、さいごにもう一度羽生さんの言葉をお借りしましょう。

丸暗記しようとするのではなく、どうしてその人がその航路をたどったのか、そういう過程でそこに辿り着いたのか、その過程を理解することが大切だ。そうした理解に基づいて先駆者の通った航路をを考えられるようになる。「真似」から「理解する」レベルになると、先駆者の考え方が「ああ、そういうことだったのか」とわかるようになるだろう。それはすごくうれしいことだ。個人のアイデアは限られている。何かをベースにして、あるいは、何をきっかけしてこそ新しい考えが浮かぶ。「真似」から「理解」へのステップは、想像力を培う基礎力になるのだ。

ページがぶっ飛んでいるのに、同様のことを述べています。著書『決断力』のなかで伝えたいことの一つだったのでしょう。

さいごに

AKB48の劇場ライブでの踊り方、母親のプロい掃除の仕方、周囲の人の仕事のやり方も。あるいは人の考えや意見を真似ることが往々にしてあるでしょう。

これらに対して「なぜこのような考え・やり方にいたったのか」。そう考えるための一つの手段として、過程を理解しようとすることがキーワードになるかもしれません。

どこかで聞いた他人の言葉を借りているだけで、本当はなにも新しいことは言ってないなと感じるならば、自らの体験を通して、自分の言葉で話せるようになれたらいいですよね。

 

決断力 (角川oneテーマ21)

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